胚盤胞のグレード別妊娠率と受精卵の成長によって性別が分かる?!

胚盤胞移植とは受精後、初期分割胚→桑実胚→胚盤胞の順番に細胞分裂するのですが、子宮内膜に着床寸前の状態まで育った胚盤胞の段階まで培養したあと子宮に戻し、妊娠を試みる方法です。

胚盤胞まで育つには、受精後5日から6日目かかります。稀に7日目でようやく胚盤胞まで育つこともありますが、妊娠率はかなり下がるとされており、破棄してしまう病院もあります。

そして6日目の胚盤胞より、受精から5日目に出来る胚盤胞の方がグレードが良いとされています。

受精したら、必ず胚盤胞まで育つかというと決してそうではなく、初期胚や桑実胚の状態で成長が止まってしまう受精卵もあり、体質的になかなか胚盤胞まで育たない方もいます。

しかし、現在では体外受精の培養技術が非常に高くなってきており、着床寸前の胚盤胞まで培養できる確率が上がっています。ちなみに着床前診断では、この5日目以上の胚盤胞まで育った胚にのみ検査することが出来ます。

胚盤胞まで育った胚盤胞の移植成功率は体外受精全体の妊娠率の向上にも繋がっています。

そして胚盤胞にもグレードがあり、そのグレードによって妊娠率が違います。

また、2人目以降だと気にされる方も多いのが、

受精卵の成長具合によって性別が分かるって本当なの?

気になる方は多いと思いますので、今回は受精卵の成長と性別の関係についてまとめてみたいと思います。

その中で特に聞かれることが多い質問が

成長スピードの早い5日目は男の子が多いって本当?

について、実際に着床前診断をして12個の胚盤胞の性別を調べた私が、考えを書いていきたいと思います。

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胚盤胞のグレードって何で決まるの?

まず胚盤胞のグレードは、何で決まるのしょうか。何か明確な基準があるわけではなく、

胚盤胞の”見た目”によってつけられます。

つまり、個々の施設によって、また同じ施設であっても培養士によって見た目の判断に差があるため一概に決まっているわけではありません。

病院の基準によって、厳し目につける医院もあれば、そうじゃない医院もあるのです。

なので、このグレードだから絶対に何パーセントの妊娠確率がある!と、いうものではなく、一つの目安として捉えることが必要だと思います。

実際そうは分かっていても治療していると、その確率がすっごく気になるんですけどね。。。

グレードの付け方

一般的に、グレードの分類には、”ガードナー分類”が使われています。

例えば、5ABなどのグレードの付け方があるわけですが、最初の5の部分は『胞胚腔』という胚の内部の空間の広がりで数字の1から6で分類されています。

1→初期胚盤胞(胞胚腔が胚盤胞全体の50%以下)

2→初期胚盤胞(胞胚腔が胚盤胞全体の50%以上)

3→胚盤胞(胞胚腔が全体に広がっている)

4→拡張胚盤胞(胚盤胞の外側を取り囲む透明帯が薄くなっている)

5→ハッチング開始(卵の透明帯を破り孵化し始めの状態)※着床前診断ではこの状態まで育った胚盤胞のみ検査できます。

6→ハッチング胚盤胞(脱出胚盤胞とも言い、完全に孵化した状態)

そして、数字の横の二つの数字が、(高)A〜C(低)の3段階で評価されます。

一つ目のアルファベットが『内細胞塊』の状態で、その横の英語が『外細胞塊』の状態を表しています。

つまり、5AB=ハッチング胚盤胞で内細胞塊がA、外細胞塊がBであることが分かります。

胚盤胞のグレード別の妊娠率

着床前診断ではなく、通常の体外受精での胚盤胞移植のグレード別の妊娠率を以下にまとめました。

AA・AB・BA・・・50%

BB・・・・・・・・30%

BC・CB・・・・・・25%

CC・・・・・・・・5%

AA胚でも50%なのです。

そしてAA胚だから必ず正常卵だというわけではなく、AA胚の中の約半分には染色体異常があります。グレードの良さと染色体異常率は関係ないのです。

また英語部分の内細胞塊は赤ちゃんになる部分で、外細胞塊は胎盤になる部分です。

胎盤になる外細胞塊の部分の方が、着床には重要になるので、

例えば、5ABと5BAでは後者の方が妊娠率は高いです。

赤ちゃんになる部分がAの場合で51%が正常卵

赤ちゃんになる部分がBまたはCの場合で37.4%が正常卵

胎盤になる部分がAの場合で52%が正常卵

胎盤になる部分がBまたはCの場合で40.2%

というデータが出ており、やはりアルファベットの後ろの部分が良い方が妊娠率が良いですね。

着床前診断にて正常卵とされた受精卵の妊娠率

私が着床前診断で出来た女の子の正常な受精卵は、

5日目5AB・5BB(タイでのグレードの付け方では3AB・2BB)

6日目5BC(タイでのグレード:2BC)の3個です。

そして、タイの病院から言われた成功率は5ABと5BB→60%〜70%

6日目の5BCだとそれより下がるとのことだったので50%くらいでしょうか。

日本の正常卵移植のデータでは、正常卵移植の妊娠率は50%〜70%で流産率は8%〜9%。

40歳代の正常卵移植の成功率は50%なのでだいたいそんなものだと思います。

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受精卵の成長スピードによって性別が分かる?!

そしてよく言われるのが、

成長スピードの早い5日目の胚盤胞は男の子であることが多く、成長スピードが遅い6日目には女の子が多い?!

という性別の疑問について調べてみました。

この成長のスピードと性別については、様々な論文結果で報告されており、(参考:Fertility and Sterility2月号)その傾向は確かにあるようです。

それによると、454個の胚盤胞を分析した結果、全体の51%が男の子で49%が女の子でした。実際の日本の出生児の男女比率もだいたいそうですよね。

その中でも5AAや6AAなどの拡張胚盤胞(脱出胚盤胞)の72%は男の子の胚で、

28%が女の子です。

一方、グレードが3以下の小さい胚盤胞は40%が男の子60%が女の子の胚でした。

私が検査した結果は・・・

※私が着床前診断で実際に性別を調べた胚は、グレード5以上の拡張胚盤胞のみです。(着床前診断の性質上、拡張胚盤胞しか検査できないため)

結果は検査した12個の拡張胚盤胞のうち、8個が男の子4個が女の子でした。(異常卵含む)つまり66%が男の子の胚33%が女の子の胚ということになります。

検査結果が出た当初は、男の子ばっかりで、また次自然妊娠しても絶対男の子だったかもと、思っていましたが、この論文結果を見てみると、着床前診断の性質上、男の子が多くなった傾向に納得できました。

おおよそ論文での結果と同じような男女比でした。

グレードの3以下の小さな胚盤胞は女の子である確率が少し多いようですが、5以下の小さな胚盤胞は検査していないため分かりかねますが、体外受精では男の子ができやすいというのは本当だと、私個人的には思います。

性別についてはこちらの記事も参考に ご覧ください。
男の子ばかり、女の子ばかり、精子に男女の偏りってあるの??

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